2022年3月に難関種フェイスタメルシワバネクワガタの羽化に成功しました。
その後、BE-KUWA飼育レコードを獲得し、No.85秋号に飼育記事も書かせていただきました。
執筆までの経緯はコチラ↓
当時の飼育記録や今後の改善点など、BE-KUWA No.85秋号に書ききれなかったことなどを中心にブログにまとめていきます。
フェイスタメルシワバネクワガタ飼育記録①〜生体入手〜はコチラ↓
今回はペアリング・産卵セットについて、まとめていきます。
飼育種
【和名】
フェイスタメルシワバネクワガタ
【学名】
Sphaenognathus feisthameli
【産地】
ペルー Huancayo 、Huanuco 私が現在飼育しているのは2産地
詳しい生態などは専門書をご覧ください。
ペアリング
通常、野外品はほとんど交尾済ですが、ペアで入手できた場合はペアリングさせましょう。(野外品持ち腹にこだわりがある方は別ですが…)
本種の野外品は入荷時期などにも左右されますが、基本的に短命です。
そのため、一度産卵セットを組んで産卵に至らなかった場合や無精卵だった場合には、大幅なタイムロスとなります。(メス単で入手の場合は1日も早く産卵セットに入れましょう。)
飼育品は♂♀共にエサを食べ始めたらペアリング可能です。(成熟期間は羽化後約2ヶ月でした。)
私は確実に交尾を確認したいため、ハンドペアリングさせています。
交尾意欲が旺盛で、スムーズにペアリングが行われます。(個体差はあるかと思いますが、オスの前脚脛節以降が欠損していても、交尾は成立しました。)
適当な止まり木にメスを留らせ、オスをゆっくりとメスに被せると、交尾を開始します。
あとは交尾が終了するまで、見守りましょう。
交尾時間は、今までは30分程度でしたが、2022年に入手した野外品2ペアは共に6時間強も交尾していたので、正確にはわかりません。
さすがに6時間も交尾していた時は、見守っている時間もなく、止まり木ごと飼育ケースに移し、定期的に確認していました。
交尾が終了し、♂♀が離れたら、産卵セットに入れましょう。
産卵セット
本種はマット産みで繊維質のものを集めて産卵床を作り、その中や周辺に複数の卵を産むことが多いです。
特にマットの状態、水分量は重要です。
ちょっとした調整で劇的な変化をもたらすことも。
マットの調整は、本種産卵の一番のポイントです。
調整次第で全く産まないことや、たった数日で100個近い卵を産むこともあります。
飼育情報
【飼育温度】
18度(18度設定のワインセラーで管理)
【マット】
Nマット
【飼育ケース】
クリアスライダーラージ
同程度の大きさもものでも代用可。
【その他】
産卵セットの組み方
1.マットに加水する
たらいなどにマットを入れます。
霧吹きがベストですが、コップやペットボトルから少しずつ水を入れてもいいです。
水分量はやや多く、マットを握った時にしっかりと塊ができるくらい、
開いた手全体が湿るくらいに加水します。
後ほど水苔を混ぜるので、多少多くても全く問題ないです。
2. 水苔を混ぜる
1.で加水したマットに、ちぎった水苔や袋下部にある水苔のカスを入れ混ぜ合わせる。
写真右くらいの水苔のカスが理想です。
水分が足りなければ、適度に加水し、
よく混ぜ合わせます。
*マットを握るとしっかりと塊ができるか。
*多めに加水しているか。(握った時に水がギリギリ滴らないくらい)
*水苔は細かくちぎってあり、マットと混ざっているか。
3.飼育ケースの8分目くらいまでマットを投入する
たらいからケースにマットを入れる時、園芸用スコップが便利です。
調整したマットを8分目くらいまで入れましょう。
決して固く詰めず、軽くおさえる程度にします。
4.転倒防止と保湿のため水苔を入れる。
後日、水苔が下の写真のように引き込まれていたら追加しても良いです。
5.メスとゼリーを入れる。
本種は頻繁にエサを食べに上がってくることがあるので、エサ切れには注意しましょう。
おわりに
フェイスタメルシワバネは、Ultimate Mika KABU KUWAさんの福袋に多数入っているようです。
興味がある方は挑戦してみてはいかがでしょうか。(1月3日現在)
今後、本ブログでも飼育記録の続きを公開予定ですし、BE-KUWAにも飼育記事を掲載していますので、参考にして下さい!
今回はこの辺で!
次回は、産卵・割り出しについてです。
お楽しみに!
(前回のプレ企画はこちら)
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